野良猫は不妊手術以外にも獣医の治療を必要としているはずです。麻酔が効いている間にサナダムシやカイチュウの駆除をします。耳ダニが寄生している場合、耳掃除をして治療します。ノミとシラミ対策も実施します。こうして寄生虫駆除の治療をしても、将来また感染するかもしれません。しかし、少なくとも、不妊手術後の回復期を利用して、ついでに寄生虫も退治し、全体的に健康状態を改善できるのです。
麻酔がきれないうちに、皮膚と被毛に損傷がないかをチェックし、洗浄して必要な治療をします。外傷があれば、輪癬を疑ってみます(特に子猫の場合)。疑わしい猫をさわった後は、直ちに手を洗うこと。輪癬は、ネコだけでなくヒトにも伝染するからです。また、虫歯を抜いたり、喧嘩や事故による傷が化膿している場合は抗生物質を注射したりします。
不妊手術のために捕獲された子猫は呼吸器上部をウイルスに冒されやすいのですが、これは、人間にさわられたストレスによるのではないかと考えられます。あまりひどくなければ、保温と栄養を保ち、抗生作用のある目薬と経口抗生物質を投与しますが、重症のときは安楽死も考慮すべきでしょう。
術後のケアと回復期、その後、群れに戻す不妊手術後は清潔なケージに入れて麻酔からさめるのを待ちます。出産間近の猫に中絶と卵巣摘出手術の両方をした場合は、獣医の指示に従います。1‐2日静養させるのが普通です。一般的に、朝早く手術をした猫は、その日の夜、元の所に戻してやって大丈夫です。その方が相互感染を防げるし、ストレスも軽くて済みます。
手術後の回復が思わしくないときは獣医にみせます。回復した猫は捕獲した場所に放してやります。離れた所に移さないこと。その地区の猫に追い払われて方向感覚を失い、餓死することにもなりかねません。
獣医から深刻な病気を指摘された猫については、安楽死させるべきかどうかの決断を迫られます。治療されずに悪化した膿瘍とか呼吸器感染症、その他、様々な症状で、苦しみを長引かせて、ゆっくりと死んでいくケースも多いのです。
猫を放すまで、トラップには覆いをしておきます。解放の瞬間、猫は矢のように飛び出すので、車の通る道に逃げ込む危険のない所を選びます。用意ができたら、トラップの扉側を向こうにして押さえ、開けます。猫が動かない時はトラップを少し傾けて後部を軽くたたくか、スプレーを使います。中に手を入れるのは絶対禁物です。
使用後のトラップは、ホースで水をかけて洗い、家庭用漂白剤で殺菌します。使わない時は安全な場所に保管しておきます。
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