英国には、飼育動物と野生動物保護のために70以上もの法律があります。動物虐待に関する最初の法律が議会を通過し、馬、羊、牛などに対する殴打や虐待を犯罪と定めたのは1822年のことでした。その後、これに、他のいくつかの法律が加えられ、1911年に動物保護法として統合されました。以来、この法令は最も広く利用されてきており、RSPCA(王立動物虐待防止協会)が告発する動物虐待の基準にもなっています。虐待の定義は、各違反項目ごとに具体的に示されていないものの、一般的には、不必要な苦しみを与える行為だと考えられています。給餌、牛の搾乳などの義務を怠った不作為の場合も虐待と見なされます。
しかし、その後90年間に、人々の虐待に関する認識が変わり、同時に、世の中自体も大きく変化したため、法令改正が緊急に求められています。RSPCAが変えたいと望む幾つかの点のひとつは、「不必要な苦しみを与える恐れがある」という表現を入れることです。現在の法律では、動物が苦しんでいても、容認しがたい状態にあることが証明されない限り、RSPCAの検査官は違反者を告発することができません。言い換えれば、新しい法律では、虐待防止のために、現に残虐行為をしている者の告発だけでなく、事前に予防措置をとれるように変えようというのです。また、違反者に対する「飼育不適格命令」の強化を盛り込むことも意図しています。現在、裁判所は、虐待で有罪判決を受けた当事者が将来動物を飼うのを禁ずることはできます。ところが、家族が動物を飼い続けるのを規制することはできないのです。
英国政府は、RSPCAと協議の上、今年中に法律を見直すと約束しています。

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