黒毛の私は、胸元に白い三日月マークがあるので、ツキって呼ばれています。
数年前、私たちみたいな迷い犬を、何匹も引き取っているお婆さんに助けられました。繋がれてはいたけど、それでも最初のうちは散歩にも連れて行ってもらえたし、食べ物と水も充分でした。
だけどお婆さんが病気になって、私たちは散歩に連れて行ってもらえず、一日中繋がれっぱなしで、イライラして吠えるようになるとお婆さんはほうきで私たちをぶつようになったのです。恐ろしくて、ひどくみじめな気持ちでした。運命が味方してくれなかったら、私たちはほったらかされて死んでいたかもしれません。というのも、ある日突然お婆さんが死んじゃって、私たちは地獄から解放されたという訳なんです。
保健所に収容される前に、アークに来れたのもラッキーでした。今は、毎朝オリバーさんが散歩に連れていってくれるんです。
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