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パト PATO |
ご主人がホームレスだと、飼われる身としてつらいのは、この先、運命がどう転ぶか
わからないということ。
仕事があるときは、アタシらもおいしい「ごちそう」にありつけるし、ご主人さまも上機嫌で、かわいがったり、遊んでくれる。
ところが、仕事にあぶれたときは、酒を飲んで憂さを晴らし、暴力的になって、アタシらを打ったり、脅かしたりする。アタシの片足が不自由なのも、片目が見えないのも、そのせいなの。
また、アタシは、何回となくお産をして、子猫たちは、ご主人の友人たちにもらわれていった。残った6匹には特急の名前がつけられた――のぞみ、こだま、ひかり…など。
アタシらの「お家」は河川敷でも橋の下の一等地で(ホームレス的基準からすれば)優雅な暮らしだった。でも、なんせ「根無し草」だものね。追い立てをくったり、病気になったするかもわからないし、いずれは、ご主人がどこかへ移動するとき、アタシらは捨てられることに……アークに保護されなければ、きっと、市のガス室に送られていたと思うわ。
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